世界が納豆に注目し始めた理由 ― Gut Health時代の発酵食品
上記写真:タイ・バンコクの百貨店スーパーに並ぶ納豆商品(撮影:タイ・バンコク)
納豆が海外でじわじわ人気上昇中。その理由とは?
― “Gut Health(腸活)”ブームが追い風に ―
かつて海外では、「納豆」と聞くと、
“匂いが強い”
“糸を引く”
“クセがある”
というイメージが先行し、日本食好きの一部の人に知られる存在でした。
しかし近年、納豆は海外で少しずつ注目を集め始めています。
その背景にあるキーワードのひとつが、“Gut Health(ガットヘルス)”。
近年、欧米を中心に広がる「腸の健康」への関心です。
ひと昔前まで、欧米では「腸」や「消化」に関する話題は、
どちらかといえば医療や機能性食品の領域として捉えられ、
一般消費者向けマーケティングでは前面に出しづらいテーマのひとつでした。
実際、食品パッケージでも「gut(腸)」という言葉を直接使うより、
「digestive wellness(消化ケア)」や「probiotics(善玉菌)」といった、やや間接的な表現が主流でした。
ところが、この流れが大きく変わり始めます。
<コロナ禍で変化した「健康との向き合い方」>
COVID-19をきっかけに、世界中で「健康を守るには、毎日の食事が重要」という考え方が急速に広がりました。
特に、
免疫ケア
発酵食品
植物由来食品(Plant-based)
“Food as Medicine(食を通じた健康)”
への関心が高まり、消費者の食意識が大きく変化しました。
その中で、腸内環境(Gut Microbiome)が健康全体に与える影響に注目が集まり、
「Gut Health」という言葉自体が一般消費者にも浸透していきました。
この流れの中で、
キムチ
ケフィア
コンブチャ
ザワークラウト
味噌
といった伝統的な発酵食品が、
世界的な“gut health(腸活)”トレンドの中で再び注目を集めています。
納豆もまた、
植物性たんぱく質
発酵食品
食物繊維
大豆由来の栄養
を含む、日本独自の伝統食品です。
研究では、納豆や発酵大豆食品への関心が、
腸の健康やウェルネス志向とともに高まりつつあることも示されています。
実際、日本の納豆輸出量もここ数年で伸びており、
中国・アメリカを中心に市場が広がっています。
納豆は今、“日本の食卓”から、“世界のウェルネスフード”へ
静かに、その可能性を広げ始めているのかもしれません。